複式学級の算数

今日は,ここに書くようなことが思いつかないので,
最近やってる研究について,少しお話します。
 
みなさんは,複式学級って知ってますか?
離島やへき地の小学校(中学校にもありますが,)では,
児童の数が少ないので,2学年の児童を1クラスに
編成することがあります。
例えば,1年生と2年生を合わせて1クラスにするとか,,,。
 
当然,2学年にまたがるのですが,学級担任の先生は1人なので,
通常の学級とは,ちょっと異なった形での授業が行われます。
1,2年生の複式学級出の算数の授業を考えると,
1年生は1年生の内容を学習しないといけないし,
2年生は2年生の内容を学習しないといけないのですが,
先生は1人しかいないので,
教室の中に,学年別の2つのグループがあって,
先生は,その2つのグループの間を行ったりきたり,,,
といった感じで授業が進んでいきます。
 
先生に直接指導してもらっているグループはいいのですが,
もう1つのグループのほうでは,自分で問題を解いたり,
児童の代表が,先生役を務めて,授業を進めたりもします。
 
複式学級を持っている小学校というのは,
もちろん,離島や山間部の小さな学校なので,
全国的に見ると,その数は圧倒的に少ないのですが,
鹿児島県は,南北600キロにもわたる広い県ですし,
離島もたくさんあるので,
複式学級を有する小学校はたくさんあります。
 
最近は,この複式学級における算数指導について研究しています。
複式学級は,まあ,いえばマイナーな存在だったので,
これまであまり研究対象となってこなかった部分はあるのですが,
せっかく私も鹿児島県という複式学級の多い県に来たので,
ひとつ,これを対象に研究してみようと思ってはじめました。
 
複式学級の算数の授業では,前述したように,
2つのグループの間を1人の先生が行ったり来たり,,,
で授業が進んでいくことがほとんどです。
これは,2学年一緒に授業をしようと思っても,
算数という教科は,積み重ねが大事な教科なので,
両方の学年の児童にちょうどいい内容がないというのが
大きな理由です。
 
これまでの複式教育に関する研究でも,
そのほとんどが,2学年は別々に授業することが前提で,
いかに効率よく,1人の先生で指導をしていくか,
ということに焦点が当てられていました。
 
私が狙っているのは,こういう授業開発ではなく,
複式学級だからこそできる授業の開発,
つまり,2学年の児童が一緒に勉強できるような,
そんな授業を作ってみたいと思っているのです。
 
算数という系統性の強い教科だけに,
2学年分の児童を対象にした授業というのは,
作りにくいことは,間違いないのですが,
海外の学習理論とかも参考にしながら,
挑戦してみたいと思っています。
 
なんか,熱く語ってしまいましたが,
これから何年かは,この複式学級の授業の研究をして,
それなりに,鹿児島県の教育に貢献できれば,,,
と思っているところです。
 
というわけで,

【本日の反省】
数学教育学の研究は,
理論だけで終わってしまうことのないよう,
実践的に使える成果を目指しましょう。
(おっ,今日はいいこと書いた,,,。)