出前授業

お久しぶりです。
10月30日にここを書いてから,
翌日には,韓国へ出かけたので,
しばらく放置状態でした。
 
今回の韓国出張は,スケジュール的にきつかったのですが,
向こうへ行ってしまってからは,割と余裕があり,
同じ教育学部の若手の先輩との出張だったということもあり,
気分的にはリラックスして行ってくることができました。
 
昨日,夕方の飛行機で帰ってきたのですが,
エンジントラブルのため,1時間ほど出発が遅れ,
結局,鹿児島にたどり着いたのは,12時少し前でした。
 
で,今日,連続した出張の疲れを癒すまもなく,
鹿児島中央高校での出張授業でした。
前々から,高校での授業実践をやってみたくて,
授業デザインを実践させてくれる学校を探していたのですが,
ひょんなことから,昨年,日数教大会のときにお世話になった
鹿児島中央高校の先生方や校長先生の協力によって,
今日,ようやく実現したという感じです。
 
対象クラスは2年生の文系クラス。
文系ということで,数学が得意という生徒はあまりいませんが,
実際に授業してみると,非常に食いつきがよく,
割と楽しんで数学的活動に取り組んでくれました。
「17段目の秘密」という題材で,Fibonacci数列の話と,
そこから派生する黄金比の話まで,内容的には豊富でしたが,
皆さんよくがんばってくれました。
「数学は究極的には美の追求」という考え方を,
少しでも感じ取ってくれたとしたら,私としては大満足です。
 
放課後に授業研究もし,中央高校の先生方と,
授業デザインについても議論しました。
また,放課後の授業研究に止まらず,夜の部と称して
飲み会にも誘っていただき,非常に有意義な1日だったと思います。
 
大学の教員が学校現場へ出向いて出前授業をするというのは,
最近では結構されるようになってきたのですが,
一昔前までは,そのような傾向はあまりありませんでした。
私自身は,教育学部で教員養成を仕事とする以上,
また,数学教育という教室文化を研究対象とする以上,
何をおいてもまず現場。と思っています。
いろんな数学教育学の理論や研究も,教室という教育現場から
派生するもので,現場と乖離した研究はありえないと思うからです。
 
また,今日は,うちの研究室の学生さんにも見てもらったのですが,
大学の教員が自ら授業をして見せて,何か感じてもらう,というのも,
教員養成では効果が高いことなのでは,,,と思っています。
 
と,まあえらそうなことを行っても,
決して私が,手本となるような授業をできるわけではなく,
授業技術としては,稚拙な授業をお見せすることになるのですが,
授業のデザインの仕方,実践の仕方,というのを学んでくれれば,
と思っています。
 
何はともあれ,出前授業に協力してくれた中央高校の先生方,
特に,日数教大会以来,いろいろとお世話になっている校長先生には,
感謝,感謝です。
それと,楽しんで授業に参加してくれた中央高校の生徒さんたち,
ありがとうございました。
 
今日は,酔っ払っているせいもあって,
ちょっと熱く語ってしまいましたが,
このへんで,,,

【本日の反省】
数学教育学は理論と実践の統合を目指す学問です。
決して研究室だけで研究するのではなく,
現場をベースにに研究活動を行いましょう。
決して,実践授業後の飲み会をあてにして,
出前授業に出かけてはいけません,,,,。